2013年8月6日

風立ちぬ


映画、『風立ちぬ』を観た



ストーリー↓

大正から昭和にかけての日本。
戦争や大震災、世界恐慌による不景気により、世間は閉塞感に覆われていた。
航空機の設計者である堀越二郎はイタリア人飛行機製作者カプローニを尊敬し、いつか美しい飛行機を作り上げたいという野心を抱いていた。
飛行機の設計を仕事とする男のロマンを追った物語&偶然再会した女性(菜穂子)との純愛物語と言った感じ。ちなみに、菜穂子は結核の病気を煩っており、最後には亡くなってしまう。次郎の飛行機にかける想いと、戦後の女性らしい姿を描いた映画。

世の声↓

主人公の声を当てた庵野秀明についての意見だ。肯定派、否定派がくっきりと分かれ、見終わった後、「庵野秀明の声はありかなしか?」を討論したくなる。(yahoo!newsより抜粋)

などと書かれていた

そんな事はどうでもいい

本当にどうでもいい



婚約者が結核に侵されながらも、男のロマンを追い続ける二郎に尽くす菜穂子の姿は感動的なシーンではあった。
けど、何かが違う。宮崎駿はこんな事が言いたいのではないはず(個人的見解)


で、一晩考えた

ひとつめに、ドキッとした言葉はここ

カプローニおじさん(二郎が飛行機設計においてあこがれの人)が二郎に言うセリフ

「創造的人生の持ち時間は10年だ。君の10年を、力を尽くして生きなさい」

この言葉を聞いて、二郎は飛行機作りに没頭する

嫁(菜穂子)が結核で山の中の病院に入院しなければいけない、自然環境の良い所に住まなければいけない状況ではあったが、彼は

「ここから離れることは出来ません」とキッパリ言った

映画終盤、二郎はついに革命的な美しい戦闘機を開発する

物作り(クリエイター)の立場とすれば、これは冥利に尽きる思いだったのだろう

幼い頃からの夢を追い続け、嫁を犠牲に(?)してまでも自分の夢を貫いたのだから



映画の最後に、カプローニおじさんが二郎に尋ねる

「君の10年はどうだったのかね」

「最後の方はボロボロでした」

「そりゃそうさ。その戦闘機は国を滅ぼしたんだから」

二郎が「美しい物を作りたい」というクリエイターとしての正しき欲に従い、試行錯誤しながら作り上げた事に感動した

しかし、それは日本を滅ぼす事となる道具だったと気付いたとき、なんとも言えない気分になった

クリエイターとは世界を救うし、世界を滅ぼす

例えば、手作業で行っていた作業を全て機械化する事で、会社は成長するかもしれない

ただ、手作業で行っていた人員は仕事がなくなり失業する

現代で言えば、こんな事だと思う

豊かさとはなんだ、幸せとはなんだ、と考えさせられた

映画の最後、亡くなった菜穂子が二郎にかけた言葉

「生きて」

敵も仲間も多くを殺す道具を作ってしまった十字架を背負って、それでも生きて欲しいと願う

それに対し、二郎は「ありがとう」という言葉が出る

「生きて」と「ありがとう」という言葉から、映画のサブタイトルにある「生きねば」って事かな?

良い映画です

ここ数年のジブリ映画のような迫力はありませんが、僕は好きです

ブログを読んでいる人には、何のこっちゃという感じの内容だが、メモ程度に残します

最後に

庵野秀明の声はありだと思います

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